【2つのポイント】大谷選手の走塁練習についての見解

先日、とある番組で『大谷選手の盗塁』についてフォーカスが当てられていました。

45HR-45盗塁を達成され、その裏側のトレーニングについての内容です。

番組内で取り上げられていたポイントを2つ挙げ、それについて

『走りの専門家』の視点から解説していきます。

①負荷走のトレーニングの導入

②盗塁のスタートで右足を引く意識

それぞれ説明&解説していきます。

①負荷走のトレーニングの導入

以下の写真とように、腰にワイヤーを巻き、

負荷をかけた状態で『よーいドン!』で走るといったトレーニングです。

後方への負荷をかけることで、より重心を前に崩すきっかけを作ります。

短い距離を一気に加速するスキルを身につけられます。

こちら特殊な器具になりますが、以下のものでより手軽に代用されることが多いです。

A.スレッド走

※今は色んなメーカーで商品化されていますが、
『板金屋さん』にこのような類似商品を作ってもらって市販のベルトを装着するパターンもあります(これが一番安い)

B.タイヤ引き

ジュニア期の選手や指導者にとって、一番身近なトレーニングですね。
ガソリンスタンドでもらうこともでき(場所によるかもしれません)、
そこにトラロープを結んでベルトを装着するパターンが一番現実的でしょうか。

c.パラシュート走

色んなメーカーで商品化されていますが、それほど普及している印象はありません。

個人的には、高い値段を払って購入するくらいなら、身近なタイヤ引きで代用するのが良いかと思います。

され、A〜Cどれが良いの??

という話ではなく、

『どのような意識を持って練習するか』が大切です。

これらのトレーニングの目的は、『加速局面で必要な重心移動を体で覚える』ことです。

ただ単に重いものを引け!でなく、重心を前に崩すためのきっかけ作りです。

その目的が達成できるのなら、どのトレーニングでも良いと思います。

②盗塁のスタートで右足を引く意識

こちら、『大谷選手がやってるからマネしよう』というのは、非常に危険です。

詳しくは、サロンでシェアした動画を参考にしてください↓

https://utage-system.com/video/g1JzjShmUsHm

あくまで、進行方向に”重心を崩すため”の手段に過ぎません。

重心移動が苦手な選手が『右足を引く』ことを取り入れても、

逆効果になるパターンが多いです(指導していく中での実体験)

走りが苦手な人は、まずは重心移動です。

右足を引くか否かは、その後の話です。

まとめ

①負荷走のトレーニングの導入

②盗塁のスタートで右足を引く意識

という大谷選手のトレーニングや意識、

非常に理にかなっています。

が、ただ単に真似をするのでなく、

目的を持って、真似をするところは真似をする

といった考え方を持ちましょう。

情報が簡単に手に入る現代だからこそ、うまく情報を活用しましょう。

情報に踊らされることのないよう、確かな知識を学んでいきましょう。

走研究所代表 山中昇

野球選手の走りに特化した専門会社『走研究所』
指導実績▶野球チーム90以上、2000人以上
野球選手のパフォーマンスUPのための走りを日々研究しています。チーム指導、個人指導、オンライン指導など、サービスを展開中。

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